「ギシャー！！！！」
「きゃー！怪物よー！？」
「うわー！助けてくれー！」

？？？「コラー！人を襲うのを止めなさい！」
？？？「私達が来たから手出しはさせませんよ！」

〜

アニータ「東京にも魔獣が現れる様になったって、世も末ねぇ。今回も魔法少女の格好した娘達がまた対峙したみたいだけど。」
樹理「…どうして、あんな化物が現れる様になったの？」
アニータ「アレはね、裏で手を引いてるマフィアが居るのよ。街中が混乱している間に火事場泥棒するって算段なのよ。」

ジェルマ「それが君達の資金源って訳かい？」
アニータ「馬鹿言わないで。そんなセコい真似しないわ。そもそもカタギに手を出す程堕ちちゃいないわよ。」

アニータ「…って、ジェルマ！？お前が何でここに居るのよ！？」
樹理「…自然過ぎて全然気付かなかった！」
ジェルマ「本当はそこの娘に用があって来たんだけどちょっと面白そうな話してたからね。」
樹理「私？」
ジェルマ「そうだけど、直近の騒動もあるし、先にそちらから確かめようかな。」

？？？「どうなさいましたか？」
？？？「急にデカい声がしたけど何があった？」

ジェルマ「君達もアニータの配下かい？私は主女島の守護者であるジェルマと言う者だよ。君達の組長さんに」
？？？「主女島！？蓬莱でもその名は伺う事がありましたね。私はファラと申します。こちらは妹のスクージャです。」
スクージャ「異世界から連れて来られた魔獣はオレ達は退治してる方だよ。」
ジェルマ「へぇ、アニータが蓬莱の悪魔達に繋がりがあったとはねぇ。」

スクージャ「！？私達が悪魔だと見て分かるのか！？」
ジェルマ「分かるよ。魔力の波長が人のそれと違うからね。」
ファラ「あら〜。主女島は最強の魔導国家と聞いてたけど、想像以上なのね〜。」
ジェルマ「因みに魔法少女達は君達の仲間じゃないのかい？」
スクージャ「仲間…では無いな。私達と共闘する事はあるが、私達の属する反社会組織は嫌っている様だ。」

アニータ「そう言う訳だから私達は魔獣を放って火事場泥棒する様なケチな奴等とは違うよ！」
ジェルマ「まぁそこは彼女達の言う事を信じよう。」
アニータ「そんな事よりアンタは樹理に用があるんでしょ！？」

樹理「一体…何の用ですか？」
ジェルマ「私と言うより、君を知る娘が会いたいと言っててね。」
樹理「？」
ジェルマ「それはね…」