秘密のガーデニング
2025/5/16使用したAI Stable Diffusion XL
年齢制限 全年齢
昼休み、校舎裏の小さな花壇に、静かなスコップの音が響く。

紫峰怜花は、まだ慣れない手つきで苗を植えながら、小さく首を傾げた。

「……うーん、ちょっと斜めになっちゃったかも」

「大丈夫です。自然界に“まっすぐ”は、あまり存在しませんから」

声の主、狭霧華蓮は日傘をたたみながら、怜花の隣にしゃがみ込んだ。
そっと隣に並べられた苗は……見たことのない双葉。

「それ、何を植えたの?」

「秘密です」

「えっ、秘密?」

「わたしにも、まだよくわかっていないので」

怜花がきょとんとする。

「この前、家の棚の奥にあった袋に“ミックス”とだけ書いてあって……発芽したので、ひとまず試してみることにしました」

「えっ、ミックス? 食べられるやつ?」

「たぶん……野菜か果物だとは思うのですが、今はまだ……“葉”しかないので」

「ちょっとした実験ね」

「はい。観察日誌も、つけ始めました」

ふたりのあいだに、風が通る。
怜花は自分の植えたラベンダーの苗に目を落とす。柔らかい緑が陽を受け、少しだけ香る。

「このラベンダーが咲いたら、部屋に飾ろうかな」

「では、私の“未知の苗”が実ったら、交換しましょう」

「……実る前提なんだ?」

「夢と植物は、どちらも育てるものですから」

怜花はふっと笑った。
小さな花壇には、名も知れぬ芽と、ふたりだけの秘密がそっと育ち始めている。
プロンプト
なし
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