目を覚ます。
目を開けたはずだ。
なのになんだろう、この違和感は。
『CYG-12N0-0U06S、起動を確認』
唐突に声がする。
女性だ。目の前に女性がいる。
全身をキラキラ輝く金属のスーツに身を包んでいる。
身体を起こそうとするが、何が絡まって思うように動けない。
『CYG-12N0-0U06S、分かりますか？』
「何が、ですか？」
『記憶の混濁が見られます。メモリーチェック開始……………完了。バックアップ時に生じたと思われる破損を確認』
「私は、どうなってるんですか？」
『アナタは人としての生を全うし、その先の世界に到達しました』
「その先…？私死んだの？ここは天国？」
『いえ、天国ではありません。ここは火星。貴女は新しい身体を手に入れ、生まれ変わりました』
「何を、言って…」
言いながら、彼女のスーツに反射する自分の姿を見た。
そう、薄々感じていた違和感。
自分は最早人ではなく機械の塊であった。
『見えますか、この美しい赤い星が。我らの母星が。そしてこの星を脅かす邪悪な青い星が』
彼女は遠い目をし、遠い遠い地球を睨みつける。
『貴女は火星を護る為に選ばれた人類の生まれ変わり。さあ、共に地球を滅ぼしましょう』
私は地球で産まれたはずなのに、違うの？私は、人間のはず、なのに…。
なんだろう、ワタシは、ワタシは…ダレなの？
記憶回路がショートし、私はまた電脳の海へと意識を漂わせた。

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はーい、皆様おはようございます(=ﾟωﾟ)ﾉ
今日はSFにしてみました。
ちゃんと異世界なのだよ、ここから彼女の長い長い旅路が始まるのじゃよ！
ファンタジーとかもう大好物すぎて脳内設定が止まりません。
誰も読まないと知っててもテキストが溢れてしまふ･:*+.(( °ω° )).:+