森はもう、子ども時代のネバーランドじゃない。
ピーター・パンと別れたウェンディは23歳に成長していた。ふと立ち寄った深い森の小道で腰を下ろした。誰もいない。風がスカートを軽く揺らす。疲れていたせいか、足を少し開いたまま、気にせず空を見上げていた。白いパンティがちらりと陽光に映えるのも、誰にも見られていないと思っていたからだ。ところが森は生きている。地面からぬめっとした触手が這い出し、彼女の手首と足首を絡めとる。強引に開脚させられ、パンチラどころかパンモロ状態。
「え、ちょっと……！」
声も出せないうちに、触手は彼女の太腿を這い回り――。そのとき、ドタドタと大きな足音。
「そこどけー！」
現れたのは、赤ずきんを追いかけたが、逃げられてしまった、あの狼だった。狼は触手を一睨みし、牙を剥いて威嚇。触手はビビって地中に引っ込み、ウェンディはぽとりと地面に落ちた。
「大丈夫か、お嬢ちゃん？」
狼は意外に丁寧な口調で、彼女を背負っておばあさんの家まで連れて行った。
扉を閉めた瞬間、狼は優しく、でも突然彼女の背中を押す。
「ほら、少し休みな」
ウェンディはベッドに両手をつき、前屈みになった。狼はその隙に、しゃがんで彼女の後姿を眺める。白いパンティーが丸見え。狼は鼻を鳴らした。
「……いい眺めだ」そして狼は低く言った。
「助けてやったんだから、服を全部脱ぎな。」
ウェンディは震えながらも、なぜか逆らえなかった。ブラウス、スカート、ブラ、パンティー……すべて床に落ちる。そして23歳の成熟した肢体が浮かび上がった。
狼は息を呑んだ。
「……美しい」
牙を剥くはずの口は、ただ呆然と開いたまま。
獲物として見ていたはずの女が、あまりに綺麗すぎて、食べる気力が萎えてしまったのだ。
狼は彼女に恋をした。狼の胸が熱くなった。「……お前を食うのは、やめた」
狼はそう呟くと、そっと彼女の肩に毛布をかけた。
森の夜はまだ長い。でも、もう誰も彼女を襲ったりしない。
恋する狼が見張っているから。
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