【大人は知らないボクらの作戦会議】

──ねえ、この地図、ほんとにここなの？

「うん。昨日、おじいちゃんちの引き出しで見つけた」

「めっちゃボロボロだけど、なんかここ…森の形に似てない？」

「だよね。ぼくも見たとき思った。たぶん、ここが現在地」

「そうそう。で、この先に小さな丸いマーク、あるじゃん？それ、宝の入り口なんだよ。伝説では」

「ほんとに？それ、どこ情報？」

「ひいおじいちゃんの日記に書いてあった。地図といっしょにあったの」

「うそでしょ…マジでヤバいやつじゃん、それ」

「だから今日は絶対に、誰にもバレちゃダメ。親にも先生にもバレたら没収される…」

「じゃあ、決めようよ。誰が地図持つ？」

「私がやる！ちゃんと折らずに持つから！」

「じゃあさ、リーダーは誰にする？」

「え、やっぱショウくんでしょ？いつも方向音痴だけど」

「えぇー！？方向音痴って言うなよ！」

「じゃあ、チーム名決めようよ」

「うーん…“もりのたんけんたい”とか？」

「だっさ！でも逆にいいかも（笑）」

「よし、じゃあ今日から“もりのたんけんたい”結成だ！」