「これが…メテオランナー…？」
突然の実戦配備に手脚が震える。
見上げた巨人はメテオランナーと呼ばれる兵器。
今いる舞台はこの機体の試験運用のために作られた急増部隊だ。
私は部隊が作戦行動中に巻き込まれた一般人…正しくは異世界人だ。
右も左も分からないまま戦闘に巻き込まれて、今や帰る場所もない。
本来なら軍艦に乗るなどありえない。
だが、艦長の判断により鑑に乗せられた。
そして、乗艦時の検査により、メテオランナーとの適合率とやらが異常に高いことが判明。
お陰で今度はこの巨人に乗ることになってしまった。

直前に説明された計器を確認していく。
適合率とやらのメーターが振り切れてるのが見える。
『嬢ちゃん、準備はいいか？』
「良くはないけど…やるしかないんでしょ？」
『そいつを動かせるのは、今は嬢ちゃんしかいねえ！悪いがあとは頼むぜ！』

元々この巨人は誰も扱うことが出来ず、長い間放棄されていたらしい。
だが、私という適合者を得たことで、遂に戦場へと向かうこととなる。

そして戦闘が始まった。
行くしかないのだ。

「メテオランナー、出撃します！」

私の宣言と共にカタパルトから勢いよく射出される。
これが、私の初出撃だ。