律
りつ
初めて彼を撮影したとき、不思議な男だと思った。
調香師、律。
黒い髪に琥珀色の瞳。
首元に覗く菊の刺青は、その穏やかな物腰とはどこか不釣り合いに見えた。
彼は特別な表情を作ろうとはしない。ただ静かにこちらを見て、時折、静かに笑う。
その一瞬を捉えようとシャッターを切る。
だが、何枚撮っても彼のすべてを写せた気がしなかった。
香りが目に見えないように、この男にも、写真には残せない何かがある。
そんな気がして、私はもう一度シャッターを切った。
調香師、律。
黒い髪に琥珀色の瞳。
首元に覗く菊の刺青は、その穏やかな物腰とはどこか不釣り合いに見えた。
彼は特別な表情を作ろうとはしない。ただ静かにこちらを見て、時折、静かに笑う。
その一瞬を捉えようとシャッターを切る。
だが、何枚撮っても彼のすべてを写せた気がしなかった。
香りが目に見えないように、この男にも、写真には残せない何かがある。
そんな気がして、私はもう一度シャッターを切った。


